今回の記事のテーマは『セルフケア』です。
この記事をお読みの方は、日頃からスポーツやトレーニングに取り組まれていて、毎日何かしらの形で身体を鍛えている人が多いのではないかと思います。
日頃から運動をする人にとって、避けては通れないのが『セルフケア』ですよね。
昨今、テレビやネットなどでも、セルフケアの重要性が取り上げられていて、野球の大谷選手やフィギュアスケートの紀平選手がマイ超音波治療器を持ち歩いていることは有名です。
身体を徹底的に鍛えているアスリートの方々がセルフケアを重視しているくらいですから、何となくセルフケアの必要性については理解しているものの、『自分くらいのレベルならセルフケアなんてしなくても大丈夫だろう』とか、『やろうと思ってはいるものの、イマイチ何をしたらいいのかわからない』という人も多いのではないでしょうか?
最近ではセルフケアの方法一つとっても沢山あるので、様々な方法で身体をケアできるメリットがある反面、何をどのくらいすればいいのかということが非常にわかりにくくなっていますよね。
そこで今回の記事では、身体のプロである『理学療法士』の先生にセルフケアを行う意味や目的をはじめ、具体的に行うべきケアの方法やオススメのセルフケアグッズまで、『セルフケア』をテーマに徹底的に質問をぶつけてみました。
スポーツやトレーニングを行なっている人はもちろんのこと、身体に不調を抱えている全ての人必見の内容です!
是非最後までお読みください!
セルフケアを行う必要性がわかる。
具体的にどのようなセルフケアを行えば良いのかがわかる。
オススメのセルフケアグッズや方法がわかる。
目次
堀先生プロフィール
堀先生は、先日無事に閉会式を迎えた、東京オリンピック2020にて、アスリートの身体のケアを行う施設『ポリクリニック』で活躍されたフィジオセラピスト(日本で言う理学療法士)です。
✳︎ポリクリニックとは、オリンピックの選手村にある医療ケアサービスを行う施設です。
オリンピックに出場する多くの選手が、ポリクリニックで医師や理学療法士によるケアを受けます。
先生、今日はよろしくお願い致します!
何でも聞いてください。
理学療法士。
大学で教鞭をとる傍、セラピスト・トレーナーとして数多くの患者の治療に当たる。
趣味のブラジリアン柔術では、ハーフガードを武器に精力的に試合にも参加する一面も。
堀先生twitter…@hiromumi
何故セルフケアを行うべきなのか?
今は、色々な形で身体のケアをできる時代ですよね。
マッサージや整骨院でケアしてもらったり、病院でリハビリしてもらったりと色々な形で身体のケアができると思うのですが、そんな中、何故自分自身で、身体のケアをすることが必要とされているのでしょうか?
自分と一番長く時間を過ごすのは自分自身なんです。
という事は、つまり、自分が一番自分の症状についてわかっているから、自分のケアは自分自身でやることが一番効果的なんです。
ただ、それには知識が必要であったり、経験が必要になってきたりするから、皆んながみんな上手くはいかないんだけども、例えばトレーナーだとかセラピストだとかは、セルフケアを上手くできるような指導管理を促す人こそが優秀なセラピストと定義されています。
確かに、自分の症状について一番理解しているのは間違いなく自分自身なので、自分でケアすることが一番効率的ではありますね。
僕も柔術で膝を痛めた経験があるのですが、その症状を病院でお医者さんやリハビリの先生に理解してもらうのに苦労した覚えがあります。
セルフケアでは何をどのくらいやれば良いのか?
ハイパーボルトと呼ばれるマッサージガンは、スポーツ選手の間で瞬く間に大人気に。
実際にセルフケアを行う際は、『何をどのくらい』やればいいのでしょうか?
例えば、運動を行なっている人がセルフケアを行う場合、オススメの方法などはありますか?
11℃〜18℃の冷たい水に浸かることです。
ただ、なかなか一般の人がアイスバスを用意するのは難しいので、無理なら家に帰って冷たいシャワーを浴びたり、関節(自分が痛めやすい部位)をアイスパックなどで冷やすことがオススメです。
調べてみると、簡単に組み立てられるアイスバスのハコも販売されているようですが、大量の氷や水を用意するのはかなり大変で現実的ではないかもしれません。
運動後というのは身体が炎症状態にあるので、終わってすぐのセルフケアで一番有効なのはアイシングです。
炎症状態が長くなると、炎症の時に一緒に出てくる発痛物質や乳酸などが沢山出てくるので、それを出さないようにすれば次の日の疲労感が大分違います。
ちなみに、『練習後すぐにセルフケアを行う方が良い』といった話がありますよね。
セルフケアを行うべき理想のタイミングなどはあるのでしょうか?
練習後直ぐに行うのと、帰宅してから行うのとでは違いがあるのでしょうか?
理由は先程と一緒で、終わってから時間が経てば経つほど、炎症と同時に発痛物質や疲労物質が多量に出てくるからです。
運動後、なるべく早く行うのが理想です。
身体にとっての疲労物質が出てくる前に抑え込むことが大切だということですね。
例えば重量物を持ち上げるような動作がそれに当たります。
アスリート必須のケアアイテム『マイクロカレント』とは?
アイシングで身体を冷やすこと以外にオススメのケアの方法などはありますか?
どこかで聞いたことがあるような言葉ですが、マイクロカレントとは一体何ですか?
人間の身体は、運動をして筋肉が損傷したら、神経系から回復の命令が出ます。
これによって、損傷した部位の治療が行われているのですが、マイクロカレントは、この回復と同じような周波数の電気を流してくれる機械です。
マイクロカレントを使った部位は、狙った部位に回復の命令がいくわけだから当然回復も早くなります。
実際、最近のアスリートは皆んな練習後はマイクロカレントでケアをしていますし、怪我した後などに使うとそこからの回復が全然違います。
日頃から身体を酷使しているアスリートが使っているなら、説得力抜群ですね。
僕も使っていますが、オススメはオムロンという会社から出ている物です。
僕が購入した時は3万円くらいでしたが、現在では2万円程度の物もあると思います。
これを行うだけで、足関節捻挫などの回復スピードが全然違ってきます。
僕も曲がりなりにも格闘技に取り組んでいるので、そんなに違いがあるのなら、購入して使ってみようかと思います。
ちなみに、マイクロカレントはどのような症状にも効果があるものなんですか?
筋肉痛や捻挫、骨折などです。
基本的に、痛みや炎症を長く残さないという目的で使われます。
アイシングとマイクロカレントを組み合わせて使用すれば、何もしないのと比べると、かなり回復が促進されそうですね。
特に、僕みたいに回復が遅くなっている人間からすると、こういうドーピング的なものがあると全然違いますね。
確かに、人間である以上、年齢を重ねる毎に回復力が衰えるのは仕方ないことなので、使えるものは使うことも大切ですよね。
年齢と共に高まるセルフケアの必要性
スポーツでパフォーマンスを上げるためには、早い段階からケアにも力を入れていくことが大切なんですね。
疲労しない条件は何かと言うと、運動後に炎症を起こさないようにすればいいわけです。
炎症が発生しないと、疲労は起こらないから、炎症が起こる前にアイシング行うのが有効なわけです。
最近アイスバスが一番有名になったのが、ラグビーワールドカップの時。
この時は、ほとんどのチームの選手がアイスバスに入っていたそうです。
3階建の建物の1階部分にポリクリニックがあり、その中の理学療法部門が管理しているスペースに10台のアイスバスがあって、練習や試合後に多くの選手が利用していました。
強豪選手や強豪チームなんかは、自前のアイスバスを持ってきていましたよ。
自前でアイスバスを持ってくるくらい、アスリートからすれば運動後に身体を冷却することは常識なんですね。
まず、シャワーは水道から出るから、水温より下げることができません。
アイスバスは氷を入れて、最大11℃まで水温を下げます。
温泉の水風呂は18℃なので、それと比べてみれば、アイスバスがどれくらい冷たいかわかるかと思います。
夏場ならいいものの、選手は震えながらアイスバスに入っています。
理学療法士が自分自身に行うセルフケアの方法とは?
柔術は格闘技の一つなので、練習後の身体の消耗はかなりのものだと思いますが、練習後どのようにセルフケアを行なっていますか?
僕は練習後、すぐに帰ることは少なくて、終わってから一通り話をしてから帰ることが多いので、その間の時間にマイクロカレントを当てっぱなしにしています。
終わってから毎回やるのはそれくらいかな。
あ、あと終わってすぐにプロテインを飲みます。
確かに、僕は骨盤職人やハイパーボルトを使って、自分自身でマッサージやストレッチを行うようにしていますが、ケアの最中、常に自分が動かないといけないのでかなり手間に感じます。
マイクロカレントはそういった意味でも、かなり手軽にできて効率的ですね。
多少課金できる人や、すでに故障を抱えている人にはマイクロカレントはお勧めです。
僕は湿布大好きです。(笑)
湿布ってイマイチ効いているのかどうかが分かりづらくて、個人的にはほとんど使ったことがないのですが、実際のところ湿布をすることでどういった効果が得られるのですか?
ロキソニンを飲むみたいに、全身に作用するのではなく、痛い部位に湿布を貼ることで、その部位の痛みだけを抑えることができます。
湿布を貼ることで、貼った部位に発痛物質を出さないようにすることができます。
湿布には痛みを抑える効果があるんですね。
僕は湿布大好きなので、しょっちゅういろんな場所に貼っています。
僕の場合は、マイクロカレントやアイシング、湿布などで、まずは物理的かつ化学的なアプローチをやって、それでもダメだったら、ストレッチとかでフィジカルな部分のケアを行うようにしています。
まとめ
堀先生、本日は貴重なお時間ありがとうございました!
また、いつでも何でも聞いてください。
いかがでしたでしょうか?
動きと痛みのプロである理学療法士の堀先生にお話をお伺いしました。
スポーツに取り組んでいる人にとって、参考になる点が多数あったのではないでしょうか?
痛みや怪我、コンディショニングで悩んでいる人は、ぜひ今回のインタビューで話題に上った『マイクロカレント』や『アイシング』を試してみてはいかがでしょうか?
今まで、運動後に全くケアをしていなかったという人は、堀先生の運動後のセルフケアルーティンの真似をするだけでも随分と身体が楽になると思います。
ちなみに、こんインタビューを終えた後、先生に聞いた『アスリートが行なっているリカバリー法』を実際に自分の身体で試してみました。
ブラジリアン柔術という格闘技に取り組んでいる私が、その効果の程を記事にまとめましたので、是非こちらの記事もご一緒にお読みください!
また、今回インタビューに協力してくださった堀先生は、痛みに関する書籍も出版されています。
医療従事者向けの内容ですが『痛み』に関して非常に勉強になるので、興味のある方は是非amazonから注文してみてください!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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