こんにちは、BJJMONSTERです!
自粛が解除されたこともあり、毎日柔術の動画を見まくる日常が戻ってきました。
最近はフットロックの動画をよく見ているのですが、一口にフットロックと言っても、
セットアップから極め方まで本当に千差万別と言った感じですね。
その中でも、特に最近気になっているのが、アイザックドーダーラインのフットロック。
試合でも極めまくっているので、アイザックがフットロックを得意としているのは有名ですが、フィニッシュが独特でバリエーションも豊富です。
彼のフットロックの特徴とは何なのでしょうか?
順番に見ていきましょう!
目次
アイザックの下からのフットロックフィニッシュ
まずは、アイザックが下からフットロックを極めた映像をいくつか見てみましょう。
試合でも極めまくっているため、紹介するとキリがないので今回のブログでは、
個人的に特に印象に残っている2つのフットロックの映像を紹介します。
2019ワールドでのフットロック
まず一つ目。
これは結構有名な試合なので知っている人も多いかも。
去年行われたワールドでの一戦。対戦相手はATOSのマンスール選手。
ワンレッグエックスの形から最後はベリーダウンでフィニッシュ。
途中でワンレッグエックスから、グリップを組み替えてスイープを狙ったり、
ウェイターへ移行しようとしたりして、相手の意識をフットロックから逸らしているのがポイントですね。
表情を見る限り、相当力を入れていますね。
しかもベリーダウンする前から相当力を入れているのがわかります。
2020ヨーロピアンでのフットロック
こちらは今年行われたヨーロピアンでのフットロックフィニッシュ。
対戦相手は、カルペディエムのジエゴエンリケ選手。(当時はEVOX所属。)
上の動画と同じワンレッグの形を作って、そのまま力づくのような形でフィニッシュ。
相手が立ったままの状態で極まっています。
フットロック戦略・アイザックの場合。
そんな感じで、フットロックをバンバン極めまくっているアイザックですが、
なんでこんなに極まるんでしょうか?
どんな感じで試合を進めているのか?
フットロックを極めるためにどのような戦略で試合を進めているのか?
について簡単に考えてみたいと思います。
ダブルガードの第一選択肢はフットロック。
ダブルガードになった時の、最初の選択肢は間違いなくフットロックですね。
そんなん当たり前やん。と思った人も多いかもしれませんが、
ベリンボロなどのモダンテクニックを得意としている選手がダブルガードになった場合、
相手の状況によって、ベリンボロなどでバックテイクを狙うか、
足関節を狙うかを極めるので、相手の様子や状況を少し見てしまいがちです。
アイザックも決してベリンボロなどが苦手というわけではありませんが、ダブルガードになった場合は、ベリンボロには目もくれずに足を取りに行くような感じですね。
ダブルガードになった瞬間、相手の様子を少し伺うか、足関節を一目に取りに行くかでは、
少しの時間ギャップが生まれるので、その一瞬でグリップを完成させてしまうような印象まで受けてしまいます。
足関節を極めに行く場合は、他の選択肢を捨てて愚直に狙いに行くのが有効かも?
トップからのモダンバックテイク狙い。失敗しても足関節が射程圏内に。
アイザックは、トップポジションからでも、飛び込んでのレッグドラックやベリンボロなどをガンガン狙います。
複雑すぎて意味がわからないアレです。
これは、もちろんパスやバックテイクを狙ってのことなのですが、失敗しても彼にとっては悪いポジションにはならないので積極的に狙っているのであろうことがわかります。
マンスール戦の映像を見てもらうとわかりますが、
試合開始直後、積極果敢にパスガードを狙うアイザックですが、
その後すぐに飛び込んでのレッグドラック狙いに切り替えます。
(動画0:20〜くらいから)
レッグドラックを狙っているのはもちろんですが、例えこの状態で失敗したとしても、
相手の片足を完全にコントロールできている状態なので、すぐにフットロックを狙いやすいポジションに移行することができます。
相手にスイープのポイントを奪われてはしまいますが、試合序盤なら2ポイントの差は大きなものではなく、一発で試合を終わらせることができる足関節を狙えるポジションに移行できるこの方法はフットロッカーには非常に有効なテクニックですね。
ワンレッグorモディファイドワンレッグ→足関節に移行しやすいから?
アイザックはこのガードをめちゃくちゃよく使いますね。
他にも、シントゥシンとかデラヒーバも使ってるけど、そこからこの形に移行するのがほとんど。
ちなみにモディファイドワンレッグは、上の画像のような状態のことを指します。
ワンレッグで相手の膝裏に自分の膝をフックするような形。
普通のワンレッグに比べると、パスされにくくなるのと、他のガードに移行しやすいこともあって最近かなり頻繁に使用されているガードですね。
特に、50/50や70/30、ウェイターなどのモダンテクニックとの相性が抜群です。
一見すると、レッグドラックで脚を流されてしまいそうですが、相手の片足を膝裏のフックを使ってしっかりとコントロールしておくことで防ぐことができます。
オーバーフックをアンダーフックに変えれば、簡単に他のガードに移行できるのも特徴。
アイザックもかなり頻繁に組み手を持ち替えたりして形を変えています。
足関節を狙うのが難しい場合は、すぐにスイープを狙えたり、ウェイターからバックを狙えたりとめちゃくちゃ使い勝手が良いガードですね。
スイープされ際こそがチャンス。
アイザックは、割と相手に簡単にスイープを許す場面が見受けられます。
これは、完全にしてやられた感じでスイープされているのではなく、
スイープした相手の足を狙うことができる状況の場合に限って、スイープを許しています。
これも、参考映像が沢山あるので、全ての動画リンクを載せたいのですが、
あんまり動画を貼りすぎると、ブログが重くなってしまうので一つだけ載せます。
特にわかりやすいのがこの試合。
対戦相手はガブリエルソウザ。
あのミヤオやジャンニグリッポにも勝利している超実力派です。
この試合に関しては、余裕を持ってスイープされている感じではなく、
一瞬ピンチに陥りますが、スイープされてから相手の足をしっかりキャッチして、
そのまま足関節地獄に引き込んでいます。
やっぱりどんなにピンチに陥っても一発逆転の一撃必殺があると強いですね。
フットロックという飛び道具を手に入れれば、ピンチに陥ったとしても冷静に戦えます。
しっかり形に入れば力はいらない?いえいえ全力で力入れまくってます。
しっかり形を作ることができれば、フットロックを極めるのに力は必要ない。
みたいな風潮がありますが、アイザックのフットロックは全然そんなこと無さげですね。
極めている時の顔を見ている限り、相当力を入れていることがわかります。
最近特に流行っているベリーダウンの形まで作ることができれば、
そこからは力はいらないかもしれませんが、下からそのまま極める形に関しては、
パワーがあるに越したことはないでしょう。
アイザックの極め方は少し独特で、
極めたい側の足の腰を、自分の両足で蹴りながら体幹を伸ばす力で極める感じですね。
パワーも必要な形なので、全ての人に再現性のある方法ではないかもしれませんが、
一度試してみてもいいかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、アイザックドーダーラインのフットロックを取り上げてみました。
フットロックも色々ありますね。
色々な方法を試してみて、自分にとって使える技術を取捨選択して吸収していきましょう!
ちなみに、今回は足関節だけの内容でしたが、このアイザックという男。
上から攻めてもよし。下から攻めてもよし。
モダンもできて、オールドスクールも問題なし。
しかも、足関節に腕十字とフィニッシュのバリエーションが多彩です。
現時点でも黒帯フェザー級で、頭一つ抜けているような実力ですが、
これからどんどん強くなること間違いなしですね。
オールマイティーな柔術に憧れる人は、この人の動きを参考にすると非常に勉強になると思います!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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