柔術とノーギは似て非なるものですが、多くの柔術家がノーギの練習もしているかと思います。
ダイエットや運動目的で柔術に取り組んでいる人は別ですが、
柔術の試合で勝ちたいなら、基本的には道着ありの柔術を練習すべきです。
ノーギの練習は組み技格闘技の練習にもなり、柔術の練習にもなりますが、柔術とノーギはあくまで別の競技であって同じものではありません。
ノーギにはノーギでしかない展開が多数あり、全てが柔術に落とし込める訳ではありません。
道着を着ていないので、襟を掴むこともできませんし、パンツを掴むこともできません。
試合に出ているほとんどの人が、日中は仕事をしている兼業柔術家ですので、仕事や家事などで、練習できる時間はただでさえ限られていると思います。
柔術に真剣に取り組んでいる人でも、仕事をしている人でしたら、練習頻度は多くてもせいぜい週に3〜4回で、週に5回以上練習できる人は数えるほどだと思います。
さらに、仕事をした後の練習なので、体力的にも精神的にも疲れている状態です。
その疲れた状態でも、余裕があるならノーギの練習をするのも悪くないとは思いますが、あくまで柔術を中心として練習しているなら、柔術ではなくノーギの練習をすることは効率が悪くなってしまいます。
道場のクラスのスケジュールなどによって、練習スケジュールなどは変わってくると思いますが、道着を着て練習しないと、ラペラを使ったテクニックやワームガードを仕掛けられた際に対応することができなかったり、パスやガードの際でも道着を持つグリップ一つでディテールが変わってきます。
根本的にはノーギの練習をした方が、柔術においても組み技力やグラップリング的能力を向上させることができるので、練習するに越したことはありませんが、現実的に時間の制約や試合までの取り組みを考えると、柔術を中心に練習している人はできる限り、道着を着て柔術の練習をするべきだと思います。
柔術の試合で勝つことを目標としているなら、ノーギの練習をする必要はないと思います。
格闘技として柔術を楽しんでいる方は、組み技で強くなるためにノーギの練習をすることは非常に有意義だと思います。
柔術とノーギは、サッカーとフットサルや野球とソフトボールのように似ているように見えますが、全く違う競技です。
目的に応じて、練習メニューを組み立てることが、試合に勝つために最も重要です。
柔術とノーギ、どちらも素晴らしい格闘技であることは間違いありませんので、目的に合わせて練習するようにしましょう!