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シバター劇場!HIROYAはタップしていたのか?『柔術家目線で解説します』

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こんにちは、柔術ブログBJJMONSTER管理人のトミショーです。

大晦日に多くの格闘技ファンが待ちに待ったRIZIN26が無事に開催されましたね。

コロナウイルスの感染者数が増大する中、一時は開催自体が危ぶまれていたので、

兎にも角にも無事興行が行われただけでもファンとしては一安心ですね。

今回のRIZINは大晦日ということもあり、かなり魅力的なカードで溢れていましたが、

その中でも結果的に最も注目を集めたのはYouTuberシバターの試合ではないでしょうか。

炎上系YouTuberとして有名なシバターですが、今回の試合に関しても、

試合内容もさることながら、皇治との舌戦や入場での盛り上がりなどなど、

かなり盛り上げてくれたのではないでしょうか。

結果的に試合も腕十字で一本勝ちという大金星?といっていい結果で終わりましたが、

この結果に関して色々と議論が出ていますね。

その議論の焦点はHIROYA選手が腕十字の際にタップをしていたのかどうかという点。

タップしていたのかどうかの真偽について柔術家目線で解説して見たいと思います。

MMAルールで行われた2R後半。

シバターがクローズガードに引き込んで、そのまま腕十字を極める。

完全に肘が伸びていて、HIROYA選手もタップしているように見えますが、

レフェリーが試合を止めずにそのまま腕十字が外れてしまう。

(動画リンクを貼っていますので試合を見ていない人は先にそちらをご覧ください。)

この場面でHIROYA選手がタップしていたのかどうかが議論の焦点になっています。

映像で見る限り明らかにタップをしているように見えますが実際はどうなのでしょう?

(実際の映像はYOUTUBEなどの動画サイトで検索して見てください。)

確かに最初に肘を伸ばされた時、レフェリーがHIROYA選手にタップかどうか確認をした際には、首を降っているのでタップしている様子はありません。

しかし、その直後にシバターが腕十字の角度を変えた際には完全に肘が伸びてしまって、シバターの脚を2回軽く叩いているのでタップしているように見えます。

柔術のスパーリングなどでは、ここまで伸ばされていると、技をかける方が止めることも多いし、あまりにもタップしない場合は怪我のリスクもあるので、道場主の先生から注意されたりすることもあるレベルです。

(スパーリングと試合は別物なのであくまで参考程度にしかなりませんが)

ではなぜHIROYA選手はタップを認めなかった(タップしなかった)のか?

一つは、実際腕を伸ばされても痛くない人はいてるから。

腕十字固めというのは、肘の関節を伸ばして極める関節技です。

本来、肘関節は5度しか伸展できないとされているので、普通は腕十字を喰らってそのままタップしないでいると肘が折れてしまいますが、関節が異常に柔らかいという人もいます。

基本的には女性の方が関節の可動域は広いと言われていて、以前テレビでも青木真也が関節が柔らかい素人の女の子に腕十字が効くのかと言った企画に挑戦していましたが、結果的に腕十字で肘を伸ばしても痛くはないという結論に落ち着いていました。

また、柔術の試合でも腕十字が完全に決まっているような状況でもタップせずに耐えている選手は結構な頻度で見ます。

(我慢してタップしていないのか、痛くないからタップしていないのかは不明。)

また、一瞬決まっているように見えても実は全然入っていないなんてことも珍しくありません。

柔術の試合でもそういった状況は度々目にします。

↓参考映像。(6:14〜あたり)

HIROYA選手は、試合後の会見で『タップしていない。腕十字ってどこが痛いんですか?』とコメントしているので、このコメントが本当の場合、おそらく彼は肘の関節可動域が普通より広くて腕十字はあまり痛く感じないタイプの人間かもしれません。

もしくはシバターの腕十字が形は良かったが完璧ではなかったか。

ただ腕十字を喰らうまでの動きや、喰らってからの動きを見る限り、明らかに寝技の練習をやってないことがわかるので、肘を伸ばされて痛くはないが、腕十字の形からの逃げ方がわからないといった話は本当である可能性は高そうです。

この攻防を除いても、1Rの立ち技のみのルールでもシバターがダウンを奪ったりと終始試合を支配していたので、シバターの勝利は覆らないでしょう。

また、寝技の練習を全くしていないとなると、タップの方法がそもそもわからないといった可能性もあります。

柔術の練習でも関節技や絞め技の攻防で、タップが小さくてわかりずらいと相手に意図が伝わらずそのまま技をかけ続けられてしまうこともあるので、タップは大きくわかりやすくが鉄板です。

腕十字の場合は、手で直接タップする以外にも足でタップしたり、声でタップする方法もあります。

しかもキメられた際は叫び声が出たり瞬発的に何度も露骨なタップをしたりするのが普通なのでそれがなかったことも含めると、本人的のタップしていなかったと言う発言は事実かと思われます。

↓参考までに過去に腕十字で極められた選手の映像。

(極められた後のアーセンは叫びながら崩れています。)

それをしていないといったところを鑑みると本当に痛くなかったのかも知れません。

まとめると、完全に形に入っていてタップしているようにも見えましたが、本当に決まっていたかどうかは疑問符がつきます。

正直言って個人的にはタップしているとしか思えないし、そうと捉えられても仕方ないような動きでしたが、声や表情でのアピールがなかったこともあったのでレフェリーの判断も完全に間違いだったとは言い切れないのではないかと思います

柔術では関節の可動域に個人差があるのも考慮して、『キメるなら関節よりも絞め技がいい』といった言葉もあるくらいです。

タップした、していない議論が巻き起こらないようにするためには関節を極めるのではなく、チョークで絞め落とすしかないのかもしれませんね。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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(サムネ画像https://twitter.com/greco_free?s=20より引用。)

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トミショー
ブラジリアン柔術が生きがいです。 柔術家に関する役立つ情報や、柔術に関する面白い記事を書けるように努力していますので、是非サイト内を色々と回ってみてください。